和尚のミニ法話

光照寺の和尚によるミニ法話をお届けします。

和尚様和尚様2

2020/04/18

タケノコの初物

昨日、吉野屋の檀家さんからタケノコをいただきました。今シーズンの初物です。
早速家内から調理してもらい、タケノコ味噌汁、タケノコご飯、タケノコと身欠きにしんの煮物でいただきました。掘ったばかりなので、全くいがらっぽさがなく、香りがとてもよいです。
この辺の方々は、春になるときまって「今年のタケノコはどうだろうか?(豊作化凶作かということです)」と話題にします。「去年が凶作だったから今年はいいのではないか」とか「気温が上がっても地が温まっていないからまだ出ないだろう」とか「竹林の手入れがおろそかな山が多いからどうだろう」とか。皆さんタケノコ評論家です。みんなタケノコ、タケノコと騒がしいったらありゃしない。タケノコを食べないと春になった気がしないようで、タケノコは言わばソウルフードなのでしょうね。
当寺の地蔵講では、吉野屋の方々がおとき当番なので、タケノコがふんだんに使われます。今年はコロナウィルスのせいで中止となってしまい、タケノコおときがなくて残念です。
タケノコは今がはしりです。これからどんどんと出るでしょうね。楽しみ楽しみ。

2020/04/13

工事が始まりました。

懸案でありました大門参道改修と駐車場の舗装工事が今日から始まりました。お檀家の皆様の積立による境内整備事業の一環です。「外護の檀越(げごのだんのつ)」のおかげです。本当にありがたいことであります。
昨秋に役員会で決議していただき、皆様にお伝えもしておりましたが、よい時期に入りましたので今日からの作業開始となりました。
参道改修に伴って、地蔵様の移動、門柱の移設が必要となります。今日はあいにくの雨でしたが、地蔵様2体と片側の門柱を移動しました。工事後の門柱は、今より本堂側に下がった位置に立てる予定です。地蔵様の位置も少しずれて向きも変わりますので、大門への車の侵入が楽になります。
この門柱は、先代住職の晋山式の記念にと大島の檀家衆から寄進していただいたものです。右の門柱には「曹洞宗」、左には「光照寺」と入っており、この書は当時の永平寺貫主様の揮毫によるものです。
今後の工事の進捗についてこのブログでお知らせをしていきます。
 

2020/04/10

檀務をテレワーク できるかな?

7都府県に緊急事態宣言が出され、外出自粛要請がなされました。該当の地域の寺院はどうしているのでしょう。
自宅で仕事を行うテレワークが推奨されています。お寺でテレワークというとどうなるのでしょう。ある例がTVで紹介されていました。供養の諷経の様子をスマホで送り、檀家さんは自宅でそれを見ながら仏壇に手を合わせるというものでした。なるほど。
私も必要があればやってみようかと思います。ただスマホはまだうまく使えませんので、指定の時間に本堂でお勤めしますから、自宅でお参りしてくださいということになるでしょうか。当寺では毎日のように月参りに檀家さんに出向きます。お経を上げた後、お茶をいただき談笑してくるのですが、無症状でも感染者はいるということで私の訪問に心配を抱かれている方もおられるのではないかと。こんな方法もあるとお伝えしようかと思います。御布施や志は今度訪問した時にということで。ただ、檀家さんにしてみれば、来なくていいとは言いずらいでしょうね。
遠方の檀家さんの年回法事についてはこの方法を採用して私の方から案内しました。期日を指定していただければ、その日に年回法事の供養をしますよと。このご時世に東京や他県から来山してほしいとは言えませんのでね。

写真 : 本堂前のみずばしょうがきれいです。

2020/04/08

コロナの影響で「瑞世」拝登取りやめに

当寺の若和尚さんは今日、大本山永平寺に瑞世(ずいせ)師として上山し、明日の朝課で大導師を勤める祝事に臨むはずでした。ところが本山から昨日電話があり、瑞世拝登が取りやめになってしまいました。もっとも永平寺では今月より、一般参詣者の堂内拝観を停止して外拝観のみとなっておりましたが、瑞世は受け付けるようでしたので、そのように準備してきたのに、残念無念。横浜鶴見の總持寺が緊急事態宣言により瑞世受付を取りやめたので、永平寺でも同様な措置をとったとのこと。
考えようによっては、感染リスクを避けることができたとも言えますが。
時期を見て再度の申込になります。

写真は、夕日に映える本堂前の桜。満開です。

 

2020/04/06

菩薩に出会う 3

ちょっといい話を新聞で見つけました。4月2日付け新潟日報「窓(投書欄)」より抜粋。
タイトルは「進んで手貸す子うれしい」『先日、市内のアイスクリーム店に行きました。注文し終わると若い父親と3人の男の子たちが入ってきました。(中略)私が家族の分もアイスクリームを受け取り出ていこうとしました。ドアの前で思わず「あっ」と声が出ました。ドアノブを回さないと外に出られないのです。両手にアイスを持ったままではドアノブを回せません。その時です。男の子の一人が素早く状況を察知してドアを開けてくれたのです。誰かに言われたからでなく、困った人がいたら進んで手を貸すことができる。そういう子に出会え、本当にうれしかったです。(後略)』
この男の子も菩薩様です。子供だって菩薩様なんですね。修証義に曰く、「・・・自未得度先度他の心を発すべし。この心を発せば七歳の女流なりとも四衆の導師なり。衆生の慈父なり。男女を論ずることなかれ」と。自未得度先度他(じみとくどせんどた)とは、自分は後回しにして他の人の幸せを先にしてやることです。
相手の幸せのためにスッとさりげなく行動を起こせる人はまさしく菩薩様です。きっと店にいたみんなの心が温かくなったことでしょう。

写真は本文とは関係ありません。当寺の永代供養墓と地蔵堂です。