和尚のミニ法話

2017/09/04

実るほど頭を垂れる稲穂かな

稲刈り真っ最中です。波打つ黄金色の稲穂が大型収穫機(コンバイン?)に吸い込まれていきます。今は機械のハイテク化が進み、稲刈り風景も昔と一変しました。圃場整備で大きくした5反田んぼもわずか数時間で丸坊主です。
農家の方と話していると、常に話題になるのは「農業機械の価格が非常に高い」ということです。「先日展示会で見てきたが、1200万円もする収穫機があった。家が建つほどだ。」という話も聞きました。「田んぼには超高級ベンツが何台も走っているようなもんだ。」とおっしゃる方もいました。コメ農家は大変です。以前から危機が言われていましたが今もかなりのようです。
黄金色の稲穂と言えば、「実るほど頭を垂れる稲穂かな」ということわざがすぐ思い浮かびます。確かに言いえて妙ですね。謙虚を美徳とする日本人の指針です。わが身を振り返るととてもこうはいきません。私は、しゃべらないと偉そうだと以前から妻子に言われてきました。容姿のせいもあるようだけれど、そうかなと怪訝に感じていました。話をしてみれば気さくで気のいい坊さんだとわかってもらえるとは思うのですが・・・。
「実らずとも頭をもたげる坊主かな」。坊さんの世界にはそのような方がよく見受けられます。あー、やだやだ。