和尚のミニ法話

「2015年12月」の記事

2015/12/27

門松と七五三

今年は暖冬傾向で、もうすぐお正月という気分にはなかなかなれないのですが、例年のように、また今年もNさんとHさんから門松を立てていただきました。地域子供会で作った後の流れで、光照寺の分もつくっていただきました。すごく立派ですばらしい出来栄えです。Nさんは30基余もつくられるそうですがそのほとんどが報酬をあてにしないボランティアだそうです。真似のできないことです。本当にありがとうございました。
さて、その門松の土台にコモが巻かれていますが、コモに巻く縄の本数をご存じでしたか。下から7本、5本、3本です(写真では確認しずらいですが)。七・五・三ですがきっと何か意味があるのでしょうね。
七五三と言えば子供の成長を願った神社へのお参りごとですが、お寺にも「七五三」はあるんですよ。ちょっと専門用語なので坊さんにしかわからないことなのですが、法要の開始に本堂内にある半鐘(殿鐘でんしょうと言います)を打ちますが、この数が7・5・3なのです。
まず中・中・小・大と4声打ちます。これを「打ち出し」と言います。第一会目は、カーン、カーン・・・と7声打ってからカンカンカン・・・・と速く打ちます。本堂内の準備ができたという合図です。第二会目は、カーン、カーン・・・と5声打ってから同様にカンカンカン・・・と速く打ちます。僧衆が出てきて導師を迎える準備ができたという合図です。第三会目は3声打ってから速く打ち上げます。導師が入堂する準備ができたという合図です。
ことこのように七五三は坊さんにも縁のあることなのです。(一般の方からすると、それで? なのでしょうが・・・)

2015/12/17

おもしろうて やがて悲しき シルバー川柳

三条市シルバー人材センターの「生涯現役カレンダー」が各戸に配布されました。毎月のカレンダーにシルバー川柳が一句ずつ載っていました。いずれはシルバー世代に仲間入りする身としては「おもしろうて やがて悲しき」でした。いくつか紹介します。

年賀状 出さずにいたら 死亡説 (島根県47歳女性)
 「たよりのないのはよい知らせ」は若い人のことで、シルバー世代は違うんですね。

マイナンバー ナンマイダーと 聞き違え(山梨県67歳男性)
 単純におかしくて吹き出してしまいました。宗教法人にもマイナンバーがあるんですよ。この先、お寺もびっちりと管理されるのでしょうか。

俺だって 死ねば弔辞で 褒められる(千葉県72歳男性)
 弔辞を読んでもらえる葬式ができるかどうか。最近は弔辞のないほうが圧倒的に多いですので、多くの人は褒められることのないまま旅立つことになるのでしょうか。通夜法話にはこの役も担っていると思っています。